毎年恒例の国立環境研究所・夏の大公開を、2022年7月16日土曜日にオンラインで開催しました。今年は「ようこそ未来の環境博士!」と題して各研究領域が趣向を凝らし、環境のための研究を紹介しました。
資源循環領域では、「ごみと資源の話」をテーマに二つの企画を実施しましたので、以下に紹介いたします。
私たちは日々の生活で、資源を使い、ごみを出しています。資源循環領域では資源やごみの問題を調べ、解決するためのさまざまな研究をしています。今年の大公開の一つ目の企画は、Web会議システムのZoomを用いて、資源循環領域の研究内容を紹介する動画を研究者と視聴者が一緒に見て質問に答えるイベントを開催しました(写真1)。動画は、「マイクロプラスチック」、「焼却灰のリサイクル」、「不燃ごみが燃えて大変(リチウムイオン電池)」、「災害ごみのこと」、「ごみを埋めたらどうなるの?埋立シミュレーション」の5種類(写真2)を準備しました。
Zoomイベントは一回40分ほど、計4回開催しました。まず、各動画の見どころを担当研究者がアピールした後、会議システムの投票機能を利用して、参加者に見たい動画を投票してもらいました。各回、票数が多かった動画を2本選び、研究者と参加者とで一緒に視聴し、その後、参加者からの質問に研究者が答えていきました(写真3)。
オンラインでの開催ではあるものの、できるだけ参加者と双方向のコミュニケーションを図りたいという想いからこのような企画にしました。計4回の開催で延べ135名と大勢の方に参加いただくことができ、資源循環領域で実施している研究が一人ひとりにとって意外と身近な内容であることを知っていただけたのではないかと思います。
もう一つの企画は、「身の回りの“資源”について学ぼう!!」ということで、資源やごみに関するさまざまなクイズを用意しました(写真4)。クイズのレベルは三段階あり、【初級】は小学校低学年、【中級】と【上級】は小学校中学年以上を想定して、5問ずつ出題しました。
クイズに挑戦し、最後に答え合わせをすると、採点と解答解説が見られる仕組みになっており、全問正解した方(のうち希望する方)にクイズ王の認定書(写真5)をダウンロードしてもらえる企画でした。
夏の大公開当日一日限りの開催で、延べ187名の方がクイズ王に挑戦してくださり、大盛況のうちに幕を閉じることができました。
上記の2つの企画へ多くの方に参加していただくために、今年は広報活動にも力を入れて取り組みました。国立環境研究所の広報室では、大公開当日に「【夏の大公開2022】 ようこそ未来の環境博士!」というライブ配信を行っていたのですが、その中で、「見せます、答えます、クイズもします、ごみと資源の話」と銘打ち、我々の2つの企画についてフリップを用いて分かりやすく簡潔に紹介しました(写真6)。
また、資源循環領域独自の特設ページ(写真7)も作成しました。
他にも別途開催されたライブ配信「本音で『ごみ』トーク!“ごみの未来”は私たち次第?」でも、資源循環領域の企画を紹介していただくなど、「ごみ」と「資源」について多くの方と考え、話し、お伝えすることができた充実した一日となりました(写真8)。
来年は、4年ぶりの対面での開催となるのか、3年目のオンラインとなるのか、まだまだ先行き不透明ではありますが、私たちの毎日の生活に密接に関係している「ごみ」と「資源」の話を皆さんと考えられる一日となりますよう、知恵を絞って企画・準備するつもりですので、ぜひ楽しみにしてください。