再生石膏粉の有効利用ガイドライン(第一版)

概要

の表紙

廃石膏ボード由来の再生石膏粉は、各処理業者が市場を開発し、それぞれの自治体に合わせた再生製品としてリサイクルされていますが、地盤改良材や石膏ボードメーカーへの有効利用は思うように進んでいないのが現状です。この一つの原因として、再生石膏粉に対する一定の評価方法が存在しないことが挙げられます。本ガイドラインは、再生石膏粉ならびに、再生石膏粉を用いた固化材や改質剤に対して、ある一定の評価方法を提示するものであり、処理業者が本ガイドラインに従った品質管理をすることで、自治体や施工業者等への説明を容易にすることを目的にしています。

現在、ボード生産量に対して廃石膏ボードの排出量は少ないですが、十数年後には石膏ボード生産量と廃石膏ボード排出量が同等になる時期が訪れると予測されています。現状のリサイクルだけでは、廃石膏ボードの多くを最終処分せざるを得ない状況となりますので、解体系の廃石膏ボード由来の再生石膏粉をボードto ボード(BtB)としてリサイクルすることが必要になります。ただし、石膏ボード原料は脱硫石膏等の副産石膏が利用されているため、それらは原料として利用し続ける必要があります。そのため、解体系の再生石膏粉の全てをBtB としてリサイクルすることはできません。BtB リサイクルを行いつつ、固化材や改質剤利用、農業や畜産利用を促進させなければ、最終処分量を減らすことはできないと考えられます。これらリサイクルを推進するためには、再生石膏粉の品質管理は必須であり、品質管理を行うことで再生石膏粉に対する信頼を醸成していくことが求められます。それは数年間では成し遂げられず、10 年近くを要すると想像されるため、今、ガイドラインを策定し、ガイドラインによる品質管理が徐々に浸透していき、十数年後の多量排出時代に備えておくことが重要と考えています。本ガイドラインが、将来の廃石膏ボードの適正リサイクルの一助になれば幸いです。

十数年後に予測される石膏ボード生産量と廃石膏ボード排出量

なお、本ガイドラインは平成29~30 年度の2 カ年にわたって実施された環境研究総合推進費「廃石膏ボードリサイクルの品質管理の在り方と社会実装(3-1702)」にてとりまとめたものです。

(公開日 令和元年5月)

問合せ先:福島支部汚染廃棄物管理研究室 遠藤和人