〔福井環境事業株式会社〕 |
訪問日: 2004年12月6日 |
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◆ 同社ウェブサイト |
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◆ プロセスフロー |
福井環境事業株式会社へのヒアリング調査及び工場見学に基づき整理したプロセスフローを次図に示す。 |
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図 福井環境事業(株)におけるプラスチックリサイクルプロセスのフロー |
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◆ ヒアリングメモ |
<全般>
- 元々プラスチックリサイクルのノウハウを持っていたわけではなく、破砕・洗浄機メーカーの指導を受けて廃プラスチックの再生施設を整備し、平成15年3月から稼働を開始した(同年4月より本格稼働)。
- 1年目は落札したベールの質が予想以上に悪く、収率が非常に低かったので、ラインや廃水処理設備の大幅な変更・追加を行った。
- 具体的には、当初60mだった処理ラインを280mまで延長し、手選別を行う作業員数を8人から25人に増やした。
その他に、
@解体機の追加
A風力搬送部分の増設
B水処理施設の増設
C金属類の除去装置の設置
(手選別ライン上に磁選機・金属探知器を3ヶ所設置、造粒機の前に磁選機と重力による金属除去装置を設置)
D採算を取るための処理能力の増強
(8hr/日稼働で処理能力5,000t/年から、24hr/日稼働で処理能力15,000t/年へ)
等を行った。
<取り扱っている廃プラスチック>
- 福井県、滋賀県、京都府の市町村から排出されたその他プラスチック製容器包装を受け入れている。
このうち福井市からの受入量は約600t/年である。
- 平成15年度は(財)容器包装リサイクル協会への入札量5,000tに対し、落札できたのは2,500tであった。
さらに、このうち実際に入荷されたのは1,800tであった。
平成16年度は10,000tの入札に対し、6,000tを落札した。
平成16年度については、全量(6,000t)を入荷できる見込みである。
- 排出元の市町村によって、廃プラスチックの汚れ度合や分別の程度が異なっており、それによってペレット化される廃プラスチックの収率も異なる。
福井市から排出された廃プラスチックは、(自らが選別・ベール化を行っていることもあり)概ね良質であり、収率は70%程度である(他の市町村分を含めた平均的な収率は51%程度)。
- ストックヤードにはおよそ1ヶ月分のベール品を保管。
<選別・粉砕>
- ベール解体(ほぐし作業)は解体機を用いて行っている。
- 風力選別機で、軽い袋系と重いボトル系に選別する。その後、袋系は混入しているトレイ類を手選別で取出してボトル系に戻し、残りからトロンメルを用いて細かな異物を除去し、圧縮梱包する。
ボトル系はロールフィーダーおよび手選別によって異物および適合品を取出した後、近赤外線による画像選別機(リアルビジョン)でより細かく単品分別する。
どちらのラインでも手選別(作業員4〜7人)を2〜3回繰り返している。
- 手選別や機械による選別によって適合品と異物が除去され、最終的に発生した残渣は、RPFの原料として利用される(残渣の95%をRPF業者に引渡。逆有償)。
- 袋系のラインを経た適合品は主にPP・PEの複合フィルムであり、ボトル系のラインを経た適合品はPPやPEの容器類である。
また、発泡トレイ等に含まれるPSは、画像選別機による選別の際に取出され、PSのみから成るペレットの製造ラインに乗せられる。
- 袋系ラインのPP・PE複合フィルムと、ボトル系ラインのPPやPEの容器類は、混合して粉砕機にかけられる。
- 近赤外線による画像選別の際には、廃プラスチックをラインに均一に乗せないと十分な選別が行えないため、そのための作業員を装置前に数人配置している。
<洗浄・異物除去・乾燥>
- 水を送りながら洗浄するプリウォッシュスクリューと、遠心力で水や汚れを飛ばすインテンシブウォッシャーを用いて洗浄している。
なお、ここで利用している水は工場内の廃水処理施設で生物処理、化学処理、活性炭処理を施された循環水である。
- 洗浄後、比重分離を行い、水に浮いたもののみを適合品としている。
水に沈んだ不適合品はRPFの原料となる。
- 比重分離の適合品は、脱水・温風による乾燥を経て、フラフとなる。
<成形>
- フラフをペレタイザーシステムでペレット化する。
ペレタイザーは2基保有しているが、機器によって製品の品質(含水率)は異なる。
<再生材の販売・利用>
- 一般にはペレット内の気泡が少ないものが、品質が良いとされる。
ただし現在のところ、気泡の多いものも少ないものも同じ値段で買い取ってもらっている。
- 事業開始前にはパレット製造も考えたが、パレットを保管する十分なスペースが確保できないこと、ペレットのほうが引取り先を確保できるであろう等の理由から、ペレット製造を行うことにした。
- PSのペレットについては、千葉県の業者に販売している(建設資材として利用)。
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