<施設>
- 松戸市には最終処分場を持っていないことから、平成4年ごろまでは、松戸市から発生する不燃ごみは福井県や秋田県に埋め立てられていた。
その後、平成5年から12年にかけてプラスチックの燃料化事業として、廃プラスチック(スーパーのレジ袋等)を選別し、福島県で燃料化を行っていた。
平成13年度からは、プラスチック製容器包装について、容器包装リサイクル法の指定法人ルートによる分別収集・再商品化を実施している。
- 日暮クリーンセンターは、廃ビニール、廃プラスチックなどの破砕選別、圧縮梱包処理を行うための施設であり、昭和63年に竣工した。
その後、平成4年にプラスチックの燃料化システムを導入し、容リ法ルートに切り替えた現在も同じ施設を活用している。
- 処理に使用される主な機器類は剪断式破砕機、破砕機、バリスティック選別機、圧縮梱包機の4種である。
<取り扱っている廃プラスチック>
- 現在、松戸市で収集されているごみは次の8種類に分別されている。
種類 |
例 |
収集回数 |
燃やせるごみ |
厨芥、紙くず、落ち葉 |
毎週3回 |
リサイクルするプラスチック |
ポリ袋、ラップ、トレイ、カップ、発泡スチロール、キャップ、ボトル |
毎週1回 |
その他のプラスチックなどのごみ |
文具、日用品などのプラスチック、
ゴム類、靴、汚れの付着したプラスチック |
毎週1回 |
陶磁器・ガラスなどのごみ |
ガラスのコップ、電球、傘、刃物、使い捨てライター、30〜50cmのプラスチック類 |
毎月1回 |
PETボトル |
飲料用、しょうゆ用、酒用、みりん用のPETボトル |
随時
(拠点回収) |
粗大ごみ |
家電、家具、寝具、スキー板、ゴルフバッグ |
申込み制 |
資源ごみ |
紙、布、缶、びん、金属類 |
毎週1回 |
有害ごみ |
乾電池、蛍光灯、体温計 |
毎週1回 |
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- このうち日暮クリーンセンターに搬入されるのは、「リサイクルするプラスチック」全量(6,212t)、「その他のプラスチックごみ」の一部(約3割、2,318t)、「陶磁器・ガラスごみ」の一部(約8割、1,249t)、「粗大ごみ」の一部(約2割、575t)である。
これらに資源リサイクルセンターからの残渣の搬入をあわせた10,454トンを同センターでは受け入れている。
(数値は平成16年度計画値)
- 日暮クリーンセンターに搬入されなかった「その他のプラスチックごみ」は、焼却処理されている。
- 「その他のプラスチックごみ」として収集されたもののうち、「リサイクルするプラスチック」と同様のものがおおよそ50%含まれている。
- 「リサイクルするプラスチック」に厨芥、びん、缶などが混入しているケースは少ないが、汚れの付着したプラスチックは多く混入している。
<破砕・選別>
- 「リサイクルするプラスチック」、「その他のプラスチックごみ」は収集車からピットに直接搬入されるが、「陶磁器・ガラスごみ」は目視でガスボンベなどの危険物を除去してからピットへ搬入される。
取り除かれたガスボンベは資源リサイクルセンターへ持ち込まれる。
- 「リサイクルするプラスチック」は選別機にはかけず、ピットから直接、圧縮梱包機に投入される。
- 「その他のプラスチックごみ」は、バリスティック選別機によって軽い物(汚れの少ないプラスチック類、ビニール袋など)と重い物(汚れの付着したプラスチック、大型のプラスチック製品など)に選別される。
- 危険物を取り除かれた「陶磁器・ガラスごみ」は、破砕機にかけられた後、バリスティック選別機によって軽い物(プラスチック、ビニール類など)と重い物(ガラス片、陶磁器片)に選別される。
重い物はクリーンセンター近くで暫く保管された後、最終処分場へ搬送される。
- 「粗大ごみ」は、人の手によって布・木などの可燃部分と金属部分とに大まかに分けられた後、金属類は資源リサイクルセンターへ、可燃物は破砕して焼却処理施設へと搬送される。
スプリングマットレスは、粗大ごみとして1日に約10枚運び込まれる。
スプリング部分と布部分とを、作業員2名で10分ほどの時間を要して分けている。
<圧縮・梱包>
- 施設内に圧縮梱包機は2基ある。
1基は、選別機によって“軽い物”として分けられた「その他のプラスチック」や「陶磁器・ガラスごみ」専用機であり、もう1基は「リサイクルするプラスチック」と選別機によって“重い物”として分けられた「その他のプラスチック」専用機である。
- 圧縮された廃棄物は、鉄のバンド3本で固定される。
1ベールあたりの重量は約450 kgである。
- 圧縮梱包機から出てきたベール品を貯留ヤードへと運ぶのは、2機の自動搬送機である。
これらの搬送機の動力はバッテリーである。
<その他>
- 現在のところ、ベール品の大部分は指定法人ルートで再商品化されるが、一部は民間の処理業者で焼却燃料等として利用されている。
指定法人ルートでは、毎年ジャパンリサイクル株式会社(千葉市)が落札し、ガス化(サーモセレクト方式)による再商品化が行われている(ただし、H13、H14年度は一部をマテリアルリサイクル事業者が落札)。
- 技術的には、より質の高い選別を行うことができるが、そうした場合に発生する残渣の処理に対して対策がないので、実際には今以上に質の高いベール品を作ることができない状況である。
- 貯留ヤードにはベール品50〜60tを保管できる。毎日、10t車(ウイング車)2台がベール品を引き取りにきている。
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