2008年8月25日号
臭素化ダイオキシン類(PBDD/DFs)
リサイクルを行いやすくするためにプラスチック製品にはのようなマークでその種類が提示されていますが、実際には性能向上のためにプラスチックそのもの以外に様々な添加剤が加えられています。 1のPBDEsはプラスチックを燃えにくくする作用があり、火災の延焼を遅らせるための難燃剤としてテレビケーシング(外箱)等の樹脂部分などに用いられましたが、最近ではRoHS指令への対応のため、他の難燃剤への移行が進められています。 2のフタル酸エステル類はプラスチックに柔軟性や弾力を持たせる作用があり、可塑剤として塩化ビニルなどの樹脂製品に添加されています。 3のOPEsは1のPBDEsのような難燃化効果の他に、2のフタル酸エステル類と同様の可塑化効果も持つためにウレタンフォームなどのこれら両方の性能が必要な製品に用いられます。 4のPBDD/DFsは1のPBDEsを含むプラスチックの焼却によって生じる毒性の強い物質で添加剤ではありません。また、「循環・廃棄物のけんきゅう」のコーナーでも触れたように、PBDD/DFsはPBDEsを含むプラスチックが太陽光に当たることでも生成する可能性があります。 プラスチックをマテリアルリサイクルする場合、元のプラスチックに含まれる添加剤が再生製品に混入するため、テレビケーシング等をリサイクルすると再生製品中でPBDD/DFsが生じる可能性もあります。このためプラスチックの添加剤はリサイクルの方法を考える上でとても重要です。 |
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