活動レポート
2014年2月号

国立環境研究所の育児支援制度

梶原 夏子

ワーク・ライフ・バランス

日本ではここ数年、「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」という言葉が盛んに使われるようになりました。男女を問わず働くすべての人が、仕事の責任を果たしながら、家庭や地域での個人的な生活も大切にできる社会を目指そうということですね。しかし、研究者の一日の過ごし方は、各自の研究テーマや立場、また時期などによって千差万別です。調査や実験に費やす時間や、会議や打ち合わせの量、ひいては研究所に滞在する時間も大きく異なり、一般的なパターンを例示することは難しそうです。もちろん家族構成やライフステージなどの違いにより、一人ひとりのワーク・ライフ・バランスのイメージは様々だと思いますが、結婚や出産、介護などをきっかけに自分の望むバランスについて改めて考えることが多いようです。

今回は、循環センターで取り組んでいる研究内容と直接関係はありませんが、子育て世代の研究活動を支えるために、最近、国立環境研究所(平成25年4月1日現在の全従業員数は831名)内で整えられた制度や設備についてご紹介したいと思います。

一時預り保育室

乳幼児をもつ職員待望の一時預り保育室が2012年4月にオープンしました。これは、普段通っている保育園等が休みの時や、子どもが病気やけがの回復期にあるなどして通園できない時などに加え、保護者が病気やけがなどにより家庭での保育が難しい時などに、一時的に研究所がその子を預かってくれる制度です。

乳幼児を育てながら勤務している場合、重要な実験や打合せの前日などに子どもが熱を出したりけがをしたりして右往左往することがしばしばあります。そういう時に、一日数時間だけでも職場内の保育室に安心して子どもを預けて仕事を進めることができる制度が整ったというのはとても心強いものです。私も利用したことがありますが、ほぼマンツーマンで保育士さんが面倒を見てくださる安心感に加え、仕事を終えた直後に子どもを迎えに行けるメリットも感じました。

平成25年度利用実績をみてみますと、平均毎月12.6日間保育室が開設されており、利用した職員の内訳は、約8割が男性、残り約2割が女性とのことです。とくに冬季になると一日の利用者数が増加するようで、乳幼児をもつ職員の心強い味方として機能していることが分かります。

妊産婦等休憩室

こちらは女性職員のみを対象としたものですが、妊娠中や産後等の体調がすぐれない時に横になって休むことができる専用の休憩室が保育室と同時期(平成24年度)に整備され、平成26年度には別の場所にも増設予定です。授乳中の女性が気遣いなく搾乳できるスペースも併設されています。これまではトイレや使われていない会議室で搾乳していたという笑えない話もありましたので、これは本当にありがたいことです。セキュリティが確保されていることから、多くの職員が安心して利用しているようです。

新たなネットワークも

これらの制度が整えられることに付随し、子育て中の職員が自由に意見交換する場が設けられるなど、分野を越えたネットワークができつつあります。子どもが生まれてからは、勤務中に子どもに突発的なことが生じた際も対応できるように仕事内容を調整している職員は多く、似たような境遇にあるもの同士の生の情報交換は貴重です。また、諸先輩方の経験談からお知恵を拝借したり、励まされたりしています。近い将来、このネットワークを通して新たな研究グループが立ち上がるかも知れません。

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