2008年1月21日号
容器包装リサイクル法吉田 綾
PETボトル、スーパーのレジ袋などの「容器包装」は、一般廃棄物の約6割(容積)を占めています。一般廃棄物の埋立処分場が不足する事態を回避するため、これらの容器包装を資源として有効利用する法律「容器包装リサイクル法」が、平成7年(1995年)に制定されました。 消費者は容器包装を地元の市町村のルール通りに分けて排出し、市町村はこれを分別収集します。容器包装を作っている事業者、その容器包装を使って商品を生産している事業者やスーパー等の小売業者は、リサイクルに必要な費用を容器包装リサイクル協会に支払い、 容器包装リサイクル協会がこのお金を、市町村が集めた容器包装をリサイクル(再商品化)した事業者に支払うという、消費者・市町村・事業者の3 者が一体となって取り組む国内リサイクルシステムが構築されました。 法施行から10年以上が経ち、消費者の意識向上、容器の軽量化やリサイクルしやすい設計・素材選択、処分場の残余年数の改善などの成果がありましたが、平成15年度では、市町村が分別収集等に3,000億円程度負担しているのに対し、事業者の負担する再商品化費用は約400億円と推定されており、自治体の負担の軽減が課題となっています。 また、住民と市町村の努力により集められたペットボトルの一部が海外に輸出され、国内での再商品化量が減っている状況もうかがえます。海外で再商品化されて、ぬいぐるみ(中綿)などとして日本へ戻ってくる製品もあるので、資源として有効利用されていない訳ではありませんが、国内での効果的・効率的なリサイクルシステムをどのように維持していくかについても考える必要があります。 環境省ホームページ「容器包装リサイクル法」 |
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