![]() 2007年10月15日号
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生産者が、製品の生産・使用段階だけでなく、廃棄・リサイクル段階にまで責任を負うという考え方を、何と言うでしょう?
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「EPR: Extended Producer Responsibility=拡大生産者責任」は、1994年にOECD(経済協力開発機構)が提唱した概念です。
それまでは、製品が不要になって排出された時は、自治体が引き取って処理してきました。しかし、自治体の処理施設では、たとえば家電製品のような複雑な廃棄物を処理するのは難しく、埋立処分場も少なくなっており、さらにゴミ処理費用が自治体の財政を圧迫していました。そこで自治体よりもっと効率的に処理できる「誰か」が、処理・リサイクルした方がよいと考えられるようになりました。 EPRの考え方は、この「誰か」を「その製品を製造した生産者」とし、生産者こそがその製品のことを最もよくわかっているので、製品が使用済みとなった時に処理・リサイクルするための責任を生産者に負わせれば、生産者はコストを削減するために、環境にやさしくリサイクルしやすい製品の製造や、効率的な回収システムの構築に取り組むことが期待されるというものです。 この考え方は、製品の生産・使用段階から、使用済みとなった時にまで、生産者の責任を拡大するという意味で「拡大生産者責任」と呼ばれており、自治体の負担を減らしつつ、環境への負荷も減らすことを目指しています。 しかしここで大事なのは、この概念は、全ての責任を生産者に押し付けるという意味ではない、ということです。生産者が責任を果たし、環境負荷を減らせるよう、私たち消費者を含む、関係する全ての人々の協力が求められているのです。日本でこの概念を導入した法律には、「家電リサイクル法」など色々なものがあります。 ![]() ![]() ![]() |
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