2007年1月9日号
今、「バイオマス(再生可能な生物由来の資源)」が世界的に注目されています。日本では生ごみなどの「廃棄物系バイオマス」が最も多いとされていますが、これをエネルギーとして利用すると、日本の原油消費量のどのくらいに相当するでしょうか。
約1.7日分 約1.7週分 約1.7月分 約1.7年分
日本のバイオマス利用可能量は36,600[万t/年]、このうち廃棄物系バイオマスが約90[%](32,700[万t/年])を占めると推定されています。これは原油換算で3,280[万kl/年]となる量です(バイオマス・ニッポン総合戦略(案))。一方、日本の原油消費量は23,763[万kl/年]です(平成15年から17年の平均)。
日本では、もちろん国内のバイオマスだけでは必要なエネルギーを賄いきれません。天然資源の消費をできるだけ抑え、エネルギー源を再生可能なものにシフトしてゆくには、やはり、太陽光や風力など他の再生可能なエネルギーも同時に利用することになるでしょう。 ちなみに、バイオマスのエネルギー利用をさらに促進すると、その原料として、ブラジルなどの外国から(廃棄物系バイオマスではなく、)燃料製造用に栽培された「資源作物」を輸入することになるかもしれません。この場合、資源作物と従来の食用作物との農地の取り合いが懸念されます。新しいエネルギー源の開拓、エネルギー効率の向上とともに、そもそもエネルギーをむやみに使わない暮らし方も検討しなければなりませんね。 約1.7月分
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