循環型社会・廃棄物研究センター オンラインマガジン『環環kannkann』 - 循環・廃棄物のまめ知識
2010年7月20日号

電池の捨て方

吉田 綾

 リモコン(乾電池)、ノートパソコンや携帯電話(リチウムイオン二次電池)、電子辞書や炊飯器(コイン型リチウム一次電池)、腕時計や体温計(酸化銀電池)、電話機子機・電動歯ブラシ・シェーバー(ニッケル水素電池)など、私たちの身の回りには、たくさんの電池が使われています。

 電池は大きく分けて、1回の使いきりの電池(一次電池)と、充電して操り返し使える電池(二次電池)に分けられますが、それぞれ捨て方が違うのをご存じでしょうか?

 1回の使いきりの乾電池・リチウム一次電池は、自治体が回収・処理しています。資源ごみ、不燃ごみ、有害・危険ごみなどの分類方法や回収方法は自治体によって異なりますので、それぞれの自治体のルールに従う必要がありますが、多くの自治体は分別回収や市役所・公民館などに設置されている回収箱に入れるなどの方法で回収しています。酸化銀などのボタン電池は、電気店や時計店等に設置されている「ボタン電池回収箱」で、小型二次電池(ニカド電池、ニッケル水素電池、リチウム二次電池、小型シール鉛電池)は、電気店やスーパー等に設置されている「充電式電池リサイクルBOX」で回収されています。回収協力店はボタン電池回収促進センター有限責任中間法人JBRCのホームページ で検索することができます。自動車の鉛蓄電池やパソコン・携帯電話の二次電池はメーカー・通信会社・販売店等が回収しています。

 最近、電池の使用・保管・回収時の発熱・破裂・発火による事故が多く起きています。輸出向け金属スクラップ火災も、分別されずに混入した鉛蓄電池などが一因と考えられています。

Dr.グッチー

 火災事故予防の観点から、ボタン電池や二次電池は製品本体から取り外して、1個ずつプラス極とマイナス極をセロハンテープで絶縁して回収箱に出すのが理想的です。しかしながら、電池が取りはずしにくい設計になっている製品もあるため製品に入ったままか、取り出されても絶縁されずに廃棄されているのが現状です。消費者が乾電池・二次電池をそれぞれ別の回収箱まで持って行かなければならないのも大変な労力を必要とします。現行の電池の回収ルールに対する意見は人それぞれあると思いますが、使い終わった電池は、出来る限り安全に捨てたいものです。

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