![]() 2007年8月20日号
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石油に代わる新しいクリーンエネルギーとして有機性廃棄物からのメタン発酵等の技術によるメタンガスの回収が着目されていますが、メタンは二酸化炭素などと同じ温室効果ガスでもあります。さて、メタンの地球温暖化係数(同一重量に対する100年間の地球温暖化効果)は二酸化炭素の何倍でしょう?
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「バイオマス・ニッポン総合戦略」に基づき、食品廃棄物などのバイオマスからメタン・水素エネルギーを回収する技術の開発が行われています。テレビやニュース、映画やマンガの題材ともなっている「メタンハイドレート」(海底に沈殿しているシャーベット状のメタンガスと水の化合物のこと。)も同様に日本の近海に相当量埋蔵されていることから、新しい資源として着目されています。
メタンは石油などにくらべて、燃焼の際に発生する二酸化炭素が少ないというメリットがありますが、「京都議定書」においてメタンは二酸化炭素と同様に排出削減が必要な温室効果ガスとして定義されています(温室効果ガスとしては他に一酸化二窒素、代替フロン等が定義されています)。これらの温室効果ガスは、地球温暖化係数が定められていて、二酸化炭素を1とした場合に、 メタンは約20、一酸化二窒素は約300、代替フロンは数百から数万となっています。日本は、2005年度において二酸化炭素に換算して年間約13.6億トンの温室効果ガスを排出していて(2005年度)、京都議定書において定めた削減目標である約11.8億トンを達成するためには大幅な削減が必要です。そのためには、メタン等のクリーンエネルギー利用技術の開発が期待されますが、発生したメタンを大気中に放出させないための法令の整備や技術開発も重要です。 ![]() 私たちは、日常生活のあらゆる場面でエネルギーを使用しています。現在、バイオエタノール等、石油に代わる新しいエネルギーが開発されていますが、私たち一人一人がエネルギーの使用量そのものを削減することが何よりも重要です。 ![]() ![]() ![]() |
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