![]() 2006年12月4日号
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火事を防ぐために、また、火事になっても容易に炎が燃え広がらないようにするために、身の回りのさまざまな製品には難燃剤という化学物質が用いられています。以下の中で、難燃剤が使用されていない製品はどれでしょうか?
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燃えにくいモノの開発が世界で初めて行われたのは、フランスのルイ王朝時代(17〜18世紀)といわれています。当時、カーテンなどに火がつき劇場火災が多発していたことから、リン化合物などを繊維にまぜ、燃えにくいカーテンを作ったそうです。また、第二次世界大戦時には、米軍がハロゲン化炭化水素と酸化アンチモンを繊維にまぜた難燃性のパイロット服を開発し、多くの戦士の命を救いました。
モノの燃えやすさを示す指数として酸素指数があります。空気中の酸素濃度(21%)よりも酸素指数が低いモノは燃えやすく、高いモノは燃えにくいといえます。プラスチックの代表格であるポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)およびポリスチレン(PS)の酸素指数は、それぞれ、17.4%、17.4〜18.0%、18.1%であることから、いずれも燃えやすいモノであることが分かります。 そのため、使用時に熱を帯び、発火する可能性が高いテレビやパソコンなどの電化製品に用いられているプラスチックには、燃焼防止のため難燃剤が添加されています。 そもそもプラスチックの燃焼とは、プラスチックが分解し表面に溶け出し、それが空気中の酸素と触れて化学反応を起こすことです。そこで、①プラスチックを分解/溶解させない、②プラスチック表面にフタをし、分解/溶解したプラスチックが空気中の酸素と接触することを防ぐ、③分解/溶解したプラスチックと酸素との化学反応を邪魔する、 これらのいずれかの方法によって難燃剤はプラスチックの燃焼を抑えます。臭素化難燃剤は主に③の分解/溶解したプラスチックと酸素との化学反応を邪魔することでプラスチックの燃焼を抑制しています。 ![]() ![]() ![]() |
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