研究施設・設備の概要

循環・廃棄物研究棟の紹介

【1F】 熱処理プラント実験室

廃棄物を熱処理(焼却)する過程で起こる物質の挙動(揮散・分解・合成・凝縮・除去等)を評価するための熱処理プラントを有しています。滞留時間を変えることができ、かつ、高温で熱処理される過程が観察できる焼却炉と、各種の排ガス処理設備(重曹による塩化水素除去、バグフィルターによるばいじん除去、活性炭による有害物質吸着除去)が設置されています。この装置を用いて、廃棄物の種類や燃焼条件(例えば酸化・還元条件)を変化させた燃焼実験を行い、熱処理過程及び排ガス処理過程におけるPOPsや重金属類の分解除去効率やプロセス内動態を明らかにする研究などを行います。

写真:熱処理プラント実験室

【1F】 最終処理プラント実験室

写真:最終処理プラント実験室最終処分場内における様々な物質の移動や反応などの現象を解明することで、安全性・安定化の評価へと導くとともに、埋立技術やシステムの開発などを行う実験室です。本実験室に設置されている埋立処分シミュレータは、実際の処分場内の環境を模擬できるよう温度、降水、酸素雰囲気等をコントロールできる実験施設です。また、直下に精密な秤が設置されており、物質収支を把握することができます。本装置を使用して、埋め立てられた廃棄物や廃棄物中に存在する物質の長期的な分解や溶出とそれに伴うガスや汚水の発生の挙動を科学的に解明するための研究を行います。

【1F】 熱分解ガス化・改質実験装置

写真:熱分解ガス化・改質実験装置可燃性廃棄物からエネルギーや原材料として利用可能な水素ガスや一酸化炭素ガスを効率よく生成させるためのプロセス開発に使用します。対象物は、比較的乾燥した木質系バイオマスや紙・プラスチックを含む可燃ごみ等です。これをわずかな空気で部分的に燃焼させつつ高温の水蒸気等と反応させ、上記のガスを生成させます。特に、有効な改質触媒や補助材料を用いることで改質反応を高効率で進行させつつ、タールと呼ばれる成分の分解を促進し、ガス精製の技術を確立します。

【1F】 実験材料調製準備室

様々な固形廃棄物やリサイクル製品などの分析前処理として、乾燥・粉砕などを行います。臭気の漏洩防止・捕集設備が完備されたスペースには大型乾燥機が設置されており、湿潤ごみなどの実験試料を所定の温度で乾燥させることができます。実験試料の粉砕では、ごみ溶融スラグや廃プラスチックなど硬質系から軟質系までいろいろな材質を、粗粉砕から細粉砕まで多様な粒度で調整できるほか、凍結粉砕装置により、電子基盤などの金属とプラスチックの複合素材を微粉化することも可能です。調製された材料は、資源価値の高い金属の含有量測定や、有害物質の溶出試験などに使われます。

【2F】 循環資源分析室

写真:循環資源分析室廃棄物や循環資源の資源的価値や有害物質等の環境への影響を化学分析機器によって評価する実験室です。様々な有機化合物の分析に用いられるガスクロマトグラフ質量分析装置や、フーリエ変換赤外分析装置などが設置されており、揮発性有機化合物やプラスチック添加物等の分析を行っています。また表面分析機器として走査型電子顕微鏡やX線回折装置があり、表面観察に加えて元素・化学組成分析や構造解析に利用されています。これらの装置を用いて、アスベスト含有廃棄物およびその熱処理物質や石膏ボード処理物を観察・分析し、廃棄物の適正処理や資源化物の安全性評価に関する研究を行います。

【2F】 バイオクリーンルーム・恒温実験室

バイオクリーンルームには、組換え細胞や微生物、有害化学物質を安全に取り扱うための安全キャビネット、生物応答を検出するための発光プレートリーダーやPCR装置等が設置されています。ここでは、廃棄物の再資源化の処理過程で排出される可能性のある様々な有害物質の毒性を迅速かつ包括的に検出することを目的として培養細胞や微生物を用いたバイオアッセイを実施しています。

写真:バイオクリーンルーム・恒温実験室恒温実験室は、温度・湿度が高精度で一定に制御することが可能です。ここでは、廃棄物試料の養生や、所定の温度で実施しなければならない化学物質の溶出試験や放散試験、また、蒸気圧や分配係数といった化学物質の物性測定を実施しており、廃棄物や循環資源の化学的特性を正確に把握する研究が行われています。

【2F】 GC/MS室・微量元素分析室

写真:GC/MS室・微量元素分析室廃棄物や関連試料中に含まれている微量有機化合物質を高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)や高速液体クロマトグラフタンデム質量分析計(LC/QTOFMS)で正確に測定する分析室です。超微量レベルを測定する必要上、試料調製は、人為的な汚染が起こらないようにクリーンルームに準じた部屋で行われます。廃棄物および関連試料中に含まれるPCBや臭素系難燃剤などの有機ハロゲン化合物を精度よく定量する方法や未知物質を同定する方法の開発を行うとともに実試料の測定を行い、環境汚染防止や無害化技術開発の研究に役立てます。

写真:GC/MS室・微量元素分析室
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